2007-07-01から1ヶ月間の記事一覧

暑いんだしかし

今年の夏は家で冷房を使うのをやめたのですが、喉の調子が悪くならない代わりに、暑さにぐったりしています。寒がりの道産子ですから、ぶるぶる震えるぐらいならまだましだと思うのですが。逆に、映画館に行くと冷房が効きすぎていて(2度上昇設定などあるら…

真に小学生向き 『ピアノの森』

祖母の体調が思わしくないため、東京から片田舎の町に引っ越してきた雨宮修平(神木隆之介)。父親はピアニストで、自らもそうなるよう、幼少から特訓をさせられてきた。転校先で、天真爛漫な少年・海(上戸彩)と出会う。彼は森に捨ててあったピアノを我が…

誰でも惹きつけられる人情噺 『河童のクゥと夏休み』

小学生の康一(横川貴大)は、ある雨の日に、川岸で大きな石を掘り上げた。その石を洗っていると、なかから河童(冨沢風斗)が現れた。河童は、何百年も前の大地震で生き埋めになってしまい、名前さえも忘れてしまったという。康一はクゥと名付けた。クゥは…

馬鹿馬鹿しい戦争の姿を証言 『陸に上った軍艦』

脚本家・新藤兼人は32歳で戦争に召集された。当時、脚本家として花開こうとしており、また妻を亡くした直後だった。絶望とともに海軍に入隊した新藤をはじめ100人の兵隊の任務は、予科練の日常の世話だった。新藤は1度も海に出ていない。南方に出兵した仲間…

意外にも家の映画 『腑抜けども、悲しみの愛を見せろ』

携帯電話が全域で県外という山間の村。炭焼きを営む和合家の主とその妻(正確には後妻)がトラックに撥ねられて死んだ。残されたのは、後妻の子の長男・宍道(永瀬正敏)、その新妻の待子(永作博美)、前妻の子の次女・清深(佐津川愛美)、それから多額の…

森の国、森の映画 『殯の森』

山間部にある老人ホーム。新任の真千子(尾野真千子)は幼いわが子を亡くしたばかり。仕事をする姿も硬く、なんとなく影がさしている。そのホームで暮らすしげき(うだしげき)は、はじめはなかなか真千子を受け入れなかったが、徐々に心を開き、真千子も明…

上半期ナンバーワン邦画は

すべてを台風のせいにするのは台風に気の毒ではあるけれど、この週末は映画館に行きませんでした(海の日は仕事なのです)。観ないとなあと思っている作品はいくつかあるのですが、月末まで新たな注目作もないんですよね。いよいよ『天然コケッコー』の公開…

要領がよすぎやしないか 『ドルフィンブルー フジ、もういちど宙へ』

沖縄美ら海水族館には、何頭ものイルカがいる。そのなかでも、フジはちょっと変わっている。沖縄にやってきて30年、ほとんど芸を覚えなかったけれど、3頭のイルカを生み育てた。だから、ビッグマザーと呼ばれ、親しまれている。その水族館に獣医として赴任し…

飽くなき挑戦に感嘆 『転校生 さよならあなた』

一夫(森田直幸)は両親の離婚により、母親に引き取られて信州にやってきた。そこは一夫が幼いころに暮らしていた土地だった。転校した先には、幼馴染の一美(蓮佛美沙子)がいた。一夫は一美のことをほとんど覚えていなかったが、一美に連れられるまま、湧…

長く緩やかな坂を上るように 『サイドカーに犬』

薫(松本花奈、ミムラ)が自転車に乗れるようになったのは、小学4年の夏休み。そう、母親が家に帰らなくなって、ある日、ヨーコさん(竹内結子)がやってきて、そのヨーコさんが乗り方を教えてくれたのだった。ヨーコさんは母親とはぜんぜん違った。きちんと…

いつの間にか散財していた

今年も何とかボーナスをもらえるって言うから、預金の残っているいまなら散財していいよなと思ったわけですが。うっかりしていたのが、帰省の航空券の支払い。これと今月の家賃で預金を引き出したら、ものすごく厳しくなったじゃないの。で、その直前までに…

プロローグを楽しむ 『アヒルと鴨のコインロッカー』

春。椎名(濱田岳)は大学に進学するため仙台にやってきた。初めてのひとり暮らし、ご機嫌にディランなど歌いながら荷解きをすすめていると、その男(瑛太)は後ろに立っていた。河崎と名乗るその男は、出会ってまもなく、一緒に本屋を襲わないかと不可解な…