2006-08-01から1ヶ月間の記事一覧

捨ててシンプル、ストレートな仕上がりに 『ゲド戦記』

この夏、アニメの双璧というと、この作品と『時をかける少女』でしょう。長らく頭を悩ませた世代交代がいよいよ進みだす、よい収穫の夏だったと思います。細田守と宮崎吾朗は同い年なのですね。 経歴の違いがあるので一概な比較はできませんが、前者は追う立…

重さと軽さの絶妙な調和 『紙屋悦子の青春』

ああこの作風をもう観られないんだと、暗転して、まるで初めて知ったかのように悲しくなりました。それ以上の感想はないと思う。 今作も『父と暮せば』のように、舞台演劇の風合いが強く、キャストもカット数もかなり抑えてつくられています。カット数はとも…

外地に生まれて

故郷はとても大事だと思う。故郷は自分という人間がどうあるのかを決定づける座標軸になる。ちょうどいま、鈴木邦男『愛国者は信用できるか (講談社現代新書)』を読んでいて、自分を愛し、家族と社会を愛し、故郷を愛してこそ、愛国者になれるということを、…

八月病なんだなあ

五月病というのは聞いたことがあるけど、八月病なんて。でも、この倦怠感は八月病というほかない。昨日は出かけようかと思った途端、急激な胃痛で断念し、一歩も外に出なかった。ストレスがパーッと飲んだところでちっとも解消されないことが原因だと思う。…

ギャグがつよくてあったかい 『ラブ★コン』

予告編を見た限りでは、"どうせ下らん作品じゃろうが、わいにはもっと見ないといけない作品があるけん(暑すぎて言葉があやしい)"と高をくくっていたのですが、あまりにも好評を見すぎたものですから、ついつい劇場に足が向きました。いつもはシルバーシア…

松竹映画の本領発揮! 『釣りバカ日誌17』

(ネタバレを回避したい方はそっと目を閉じて、一番下までスクロールしちゃってください) 今日はふたつもすばらしいものを観てしまって、お腹いっぱいですよ。そのぐらい、こちらもよかった。前作は(感想でも書いたように)お世辞にも面白いとはいえなかっ…

オールスターゲームがはじまる 『リボンの騎士 ザ・ミュージカル』

僕がいちいち書くまでもなく、各所で好評ですね。そして僕もまた、絶賛したいと思います。たいしたもんだ。これはすごいことになってますよ。 この芝居にはいろんな褒め方があると思うのですね。いままで彼女たちがやってきたミュージカルのなかで一番いいと…