2006-02-01から1ヶ月間の記事一覧

きれいなだけじゃだめかしら 『三年身籠る』

ここにきて狂ったように映画を観ているのは、ほかでもない。新宿の金券ショップで鑑賞券を購入した際に、「今月までです」といわれたのをまったく気にせずにいたのですが、2月って明日までじゃないですか。2枚も購入するんじゃなかったですよ。お陰さまで新…

感激で涙を流し、傘を忘れるのだ 『シムソンズ』

相変わらず劇場はいっぱいでした。カーリングって野球と同じでふと立ち止まる瞬間があるから、日本人は熱中できるのでしょうね。 とにかく、強く申し上げます。泣ける。泣けるぜよ。脚本がうまい、うますぎるんです。べつに画期的なことは一切やっていない、…

面白くて面白くなくて、面白い 『イヌゴエ』

いまのところ、日本中で渋谷シネ・ラ・セットでしか上映されていないため、どう転んでも混雑するという興行状態となっているこの作品ですが、しかしほかに観るものがないわけでもあるまい。やはり人間、動物にはほんのこつ弱いということなのでしょう。それ…

解説を拒絶されたけど、楽しいのだ

「ハロプロオンステージ」を観に行ってまいりました。この類はまったくの初めてだったので、チケット以外になにも用意せず、かなり気楽な気持ちで、言い換えればずっと座っていてもいいよなあというぐらいの気持ちで、会場に向かいました。きっと皆さんそう…

冬が、はじまる 『エリ・エリ・レマ・サバクタニ』

終末観念のすっかり失せた現代、そしておそらくは同様の2015年(作品の舞台)にあっては、終末を自らの手によって決断するしかない。作品中に登場する、あくまで個人的な自滅意識の増長によって自殺をひき起こす「レミング病」は、自然現象か、はたまた国家…

急性腸炎に思う

そう、肉体的なものと精神的なものと、どちらも限界をきたしたころに、腹痛から発熱するんです。しかも、目に見えて忙しいときよりも、峠を越してちょっとホッとした頃になりやすい。去年、僕や友人が相次いでこれで倒れています。僕の場合、当時は休暇をと…

息の詰まるきれいさ 『THE 有頂天ホテル』

昨日からの続きで言えば、『博士の―』のストーリー展開は、かなり凡庸なものでした。いわゆる起承転結のはっきりした構成だという意味ですが、きれいで安定していることは強みでもあります。感覚的な物言いですが、日本映画然とするかしないかは、この屋台骨…

美しさときれいさの違いは 『博士の愛した数式』

博士は言う。数学にもっとも近い職業は農業であると。僕は学生時代、農学部で6年間を過ごした。数学は哲学に近い学問だと思うけれど、僕が在籍していた林学もまた、農学でもっとも哲学に近かったように思う。 僕が大学院生のころの話だ。ほんの数人での、ラ…

インフルエンザ、流行りだしたようです

うちの職場で、いろんな人がバタバタと倒れています。はじめはただの風邪だと思われていたのですが、医者にかかったところ実はインフルエンザでした、というカミングアウターが出現し、衝撃が走っています。ただでさえ人手不足なのに。 という状況のなか、い…