2007-03-01から1ヶ月間の記事一覧

独特の映像感覚 『蟲師』

先日の大相撲、千秋楽の優勝決定戦は実に見応えがあった。がっぷり四つに組んだ大一番を見たかったとしたら肩を落としたかもしれないけれど、支度部屋からの一連の流れは、それそのものが大一番だったと感じられた。心理戦において、白鵬が勝っていた。しか…

映画を観る街、渋谷 『渋谷区円山町』

急病で療養してしまった数学教師の代用として、由紀江(榮倉奈々)の学校に山本(眞木大輔)が着任した。頭はボサボサ、メガネも似合わないと由紀江は愚痴をこぼすが、嫌い嫌いは好きのうち。山本が円山町のラブホテルに入っていく様子を目撃して以来、徐々…

ただ大きいだけだった 『蒼き狼 地果て海尽きるまで』

のちにチンギス・ハーンと呼ばれる男・テムジンが、わけありの出自を経て、諸部族との抗争の末、全土を統一するまでを描く。母がテムジンを産むに至った数奇な運命、妻がやがて同じ運命をたどる宿命、その子。彼らとのやり取りのなかで、湿っぽい人間ドラマ…

痛飲続き

ここのところ多忙を極めており、ついここにも何も書かずじまいになりがちだ。書き物が生業の人ならまだしも、あたくしのようなサラリーマンはくたくたになったら寝るだけだ。あ、でもその前に飲みますがね。この世には、ストレスが溜まると痩せる人と太る人…

あの夏の日をもう一度

市川準監督の最新作『あしたの私のつくり方』のサイトもすっかり出来上がって、一か八かの上映を待つばかりとなっていますが、一足先にリバイバル上映があるようです。 それも、かの『大阪物語』。大阪のシネフェスタなる映画館の閉館に伴い、古い作品を上映…

悲しみなき絶望 『カインの末裔』

母親を殺して少年院にいた棟方(渡辺一志)は、そこを出ると、川崎の工業地区「夜光」の小さな工場に雇われる。経営者の大森(飯田孝男)は脳を患って一線から退き、いまは毛(古田新太)が仕切っている。そして時折現れる松村(田口トモロヲ)。彼はこの一…

『素敵な夜、ボクにください』も観た

こちらはまじめには書きません。カーリングといえば、1年前、『シムソンズ』という名作に出会った。あの作品を前にして、もうカーリングの映画はなくたってよかったのだ。あらゆる要素において、『シムソンズ』が勝っている。わざわざ新宿まで観に来ることも…

ぐっとくる掘り出し物 『秒速5センチメートル』

転校生としてともに東京の小学校にやってきた貴樹と明里は、ともにお互いの最大の理解者であり、惹かれあう寸前の存在だった。しかし卒業式を最後に、明里は遠くに引っ越していった。貴樹もまた引っ越しが決まり、伝えたい多くのことを抱えて、貴樹は明里の…

2月最後の衝動買いハリケーン

最近、すっかり節約生活も板につき(すべては夜のアルコールに消えていくのだが)、あまり消費行動を起こしていないもので、ちょっと買うと大事件を起こしたつもりになります。でも、下の購入品に加えて映画を観たり前売りを漁ったりしたから、やっぱり大量…