2006-09-01から1ヶ月間の記事一覧
貴子(多部未華子)には秘密がある。誰しも、それは恋なのだと思っていたし、それが嘘だとは本人にも言い切れない。でも、秘密は秘密だ。気になる人がいる。西脇だ(石田卓也)。その人は貴子にとって、いやお互いがお互いにとって特別で、そのことを知る者…
ところで、10/6の新文芸坐に興味があります。映画監督・沢井信一郎の特集最終日ですが、内容が『仔犬ダンの物語』『17才 旅立ちのふたり』の二本立て、それ以外の上映はありません。入れ替えせいではないですから一日中入り浸ってもいいわけですが、どんな客…
「『人間の手がまるで全然入っていないかのように、手を入れている』」僕はひろ子の言葉が気に入って繰り返した。 (保坂和志 『夏の終わりの林の中』) 以前から、映画で自然体と呼ばれるものは、すべて作為的な自然なんだと、これはほとんど自分に言い聞か…
幸子(小山田サユリ)はいつでも進路を自分で決める。高校も大学も、家族の誰にも言わずに。そして今回、彼女が決めたのは大使館の派遣員。しかし誰にも相談しなかった結果、タヒチとハイチを間違えて希望していたことに、採用されて初めて気がついた。しか…
去年、会社のやむにやまれぬ事情から遊びにいけなかった「みちのく国際ミステリー映画祭」。年々、サイトでの情報提供の質が落ちていっているあたりに、運営の厳しさをうかがわせますが、そもそも更新作業もろくすっぽできないようなサイト運営はよそうよ。 …
ただなんとなあく観にいっただけの作品だったのですが、これが完全に打ちのめされたといいますか、ただただ「うまいなあ」と心で連呼し続けました。きわめて静的な描写、自然光による明暗の表現、これでもかというぐらいに削ぎ落とした科白。映像がストーリ…
ポン・ジュノしてやったりといった作品でした。彼にソン・ガンホ(殺人の追憶)とペ・ドゥナ(吠える犬は噛まない)とくれば鉄板だと、過度の期待をして劇場に向かいましたが、それでもしっかり楽しませてくれる。あの監督は底なし沼の才能ですな。 漢江で売…