2007-06-01から1ヶ月間の記事一覧

もう少し深みがあれば 『きみにしか聞こえない』

リョウ(成海璃子)はいつもひとりだった。正確に言えば、勝手にひとりのつもりだった。ある日、携帯電話の形をしたおもちゃを拾ってからというもの、頭のなかで電話のベルが鳴り響いた。電話の相手は、シンヤ(小出恵介)と名乗った。やがて彼とは、1時間ず…

出ました密室の名画 『キサラギ』

如月ミキは、2006年2月4日、謎の死を遂げた。あれから1年。ファンサイトの管理人・家元(小栗旬)の呼びかけで、安男(塚地武雅)、スネーク(小出恵介)、オダ・ユージ(ユースケサンタマリア)、いちご娘(香川照之)が集まり、1周忌を兼ねたパーティが催…

6月のセレナーデ

18日の話ですけど、いつもどおり酔っ払って帰宅して、タイピングも微妙な状況でいつもネット界隈を探索していたところ、韓国映画『愛なんていらない』の上映が決まったということで、小躍りしながら画像をDLして壁紙にしたものです。ムン・グニョンも、はや…

120分とは思えぬ疲労感 『舞妓Haaaan!!!』

修学旅行で京都を訪れた際、迷子になって花街にたどり着いた公彦(阿部サダヲ)は、舞妓に会って衝撃を受ける。以来、舞妓と芸妓にしか興味がなくなってしまう。あるときついに、京都支社への異動が決まり、有頂天に。しかし一見さんお断りのお茶屋のしきた…

健全と不健全では測れない 『14歳』

深津(並木愛枝)は、中学教師をしている。それは自身が14歳のころ、彫刻刀で教師を刺してしまったことと関係があった。自分の生徒たちに正面から向き合おうとしているが、彼らの心理をうまく読めず、逆に生徒や同僚からはじかれていく。一方、深津のかつて…

 映画の面白さが伝わる 『しゃべれども しゃべれども』

噺家は、お客さんに聴く気がなければ喋っていないのと同じ。喋りたいだけなら壁に向かって喋っていろ。いつまでたっても客の心をつかむ話のできない、頑固でまじめ一辺倒の二つ目の落語家・今昔亭三つ葉(国分太一)は、師匠の小三文(伊東四朗)にそう言わ…

入梅にはまだ遠く

このまま夏になってしまうんじゃないかという錯覚に襲われます。衣替えも終わり、大阪物語でおなじみの「夏が来て短いスカート風よ吹け」の風情です。 そんななか、滅多に見ないテレビでunoのCMにどっぷりはめられてまいっています。やっぱり山崎真実はいい…

映画と非映画の間はなにか 『大日本人』

粗筋を明らかにしないという商業的理由があるようなので、(書くほどの筋もないので)省略する。 巷で賛否両論吹き荒れる作品である。大日本人を名乗るが小市民という、世界の縮図のごとき、社会風刺的なギャグが差し込まれる。風刺は好きなので、笑わなかっ…

酔って候、映画観て候

さっき電車で、泥酔して早漏なおじさまを目撃しました。さすがにあれにはなれない。 せっかく会社が休みなのに会社の人と水道橋で飲んじゃって、痛飲暦が止まらないのですが、映画も観ました。『16[jyu-roku]』。初子の関連作品ということで、ほとんど東亜…