サトエリキューティーハニー問題

暇でね。うそ。やることはいっぱいあるに違いないけれど、今週いっぱいは盛岡にずっといられそうで、余裕があると、何をやっていいのかよく分からない。いままでどうしてたんだっけ、と。コーヒーを飲んでもよく分からなかったので、ひとまず映画でも観ますか、というわけで、「キューティーハニー」。
まず、僕は庵野秀明監督の作品をまったくなにも見たことがないうえ、アニメ版「キューティーハニー」も知らないので、比較論は放棄します。で、出来はそんなに悪くない。細かいことは言えないのですよ、珍妙な作品なので。凡庸なカメラワークとか、死んだ演出とか*1、どうでもいいです。たぶん、監督はそういうことに興味がないのでしょう。とりあえず起承転結があって、正義が勝って、サトエリがかわゆければ、それでオッケー。
そこなんだよ、問題は。目下最大にして唯一の問題は、サトエリ。「そもそも」サトエリが好きな人と、興味のない人はプッツリ分かれてるでしょう。おそらく、サトエリがダメな人はこの作品を見たあと、こういうんだ。「キャスティングが悪い」。これだけは「文明の衝突」なので、分かり合おうったってムダ。ただし、サトエリを好きな人にとっては、とても素敵な時間を過ごすことが出来ます。僕は後者でした。かわえかった。
そんな、満足しちゃった人から言わせてもらえば、なかなかいい演技でした。しばらく、ほかの作品を見たくないかなというハマりっぷりで。この人をおいてほかに、ハニーをできる俳優はいないでしょう。ほかの人が演じると、演技内容に制約が増えるか、エロ過ぎてストーリーを忘れてしまう。その微妙なところにいるのが、佐藤江梨子その人なのですね。褒めてますからね。
ここからは少々戦略的な話になります。この作品の特徴は、オタク文化が浸透している諸外国での興行を見込める点ではないかと思います。東アジアはもちろんのこと、ヨーロッパでも十分に受けるはず。そのとき、「おにぎり」というアイテムを、外国人はキチンと理解してくれるでしょうか。ファミリーマートでおにぎりと爽健美茶を大量に買い込んで暴飲暴食するシーンは、原作にどのくらい忠実なんでしょうか。些細なことなんですけどね。
ところで、はてなダイアリーキーワードには、「キューティーハニー」と「キューティハニー」があるのですが、どんな違いがあるのですか。いちおう今回は、映画タイトルに従ってみましたが。

*1:松田龍平に至っては悲惨でした。あれは本人の責任。彼の台詞のときは字幕がほしいよ。