初詣しそこなりしは

帰省したことが言い訳になるかどうか、我が家のキーボードがやけにタイピングしづらい。学生時代からの愛用品のパンタグラフ式だというのに。
札幌は寒かった。雪が少ない分、余計にそう感じたのだろうか。年末年始の札幌というと、雪がしんしんと降るものである。僕の人望にしては相当珍しく、中、高、大と同窓生に会ったのだが、なんとなく、教訓をいただいたつもりでいる。
寒く感じたのはあくまで気のせいかもしれない。いま千葉にいるが、そこに骨を埋める気はない。先祖がどうのという問題ではなく、人生の多くの部分は、別の土地、故郷のどこかということになるのだろうとずっと思ってきた。
千葉というか東京というか、丸三年過ごしてきた。石の上にもなんとやら。そろそろ別の身の振り方を考えてもいいと思っているのだが、故郷の寒気が何かを言おうとしていた。きっと、時期尚早と言いたかったのだろう。もう少し東京にいなさいと。
では、僕からも故郷に言わせていただこう。なまいきは承知で、僕が帰郷するまでの宿題にしておく。道産子よ、故郷を愛しているかと。なぜ故郷が好きなのかという理由を述べよ。なぜ道産子は北海道にいるのか。述べよ。
いつの日か北海道が独立国家として君臨するためには、まだ好機が訪れない。