新しい言葉が欲しい 信じられなくてもうなずける何かが

毎日なんか更新していないのに言うのも憚られそうなものだけれど、3連休のあとに待っているのは3日間の出張で、そのあいだはここをいじるのもお預けになる。次はいい加減、新作の感想といきたいところだ。
さて、会社を19時頃に抜けられたのはなかなかよいことで、気をよくしたので、封を切っていなかった園子温紀子の食卓』のDVDを鑑賞。初めて観たときは、どう感想を書いたらいいのか分からずに狼狽した(ような気分だった)のだけれど、2度目でもそれは難しいことなんだと感じた。手に届きそうで届かない理解がある。でもそれは不快ではなく、むしろ安らぎとともにあるというのがすごい。この作品に比べると、今年のどの作品もちょっとぬるい。
ただし、去年も書いた気がするけれど、『紀子の食卓』はすごい作品とはいえ、時代にビビッドではなかった。どちらかというと時代の清算に近い位置付けなのだろう。その点、『天然コケッコー』『めがね』という大きな作品が現れた。タイプは違うけれど、新しい時代とともにある。地方は長い近代化との闘いを終えようとしているのだろうか。
今月、うっかり年を食ってしまい、うっかり迷いの年頃に突入した気がしている。ここ数年で祖母と祖父を亡くして、浄土真宗に興味をもった。なんとなく手ぬるい感じがしているけれど、凡人にとっていいようにできているので、理解も早い。人生が暇つぶしだとしたら、まだまだ長すぎる。どうやって生きよう。新しい言葉が欲しい、信じられなくてもうなずける何かが*1

*1:U-SKE 「Mirror Mirror」