なんにもありません

実はというと3連休だった。法事のために両親が東京に来るというから休みを取っておいたのだけれど、突然その法事が中止になるという事態が起こり、それ以外になんの計画もしていなかったものだから、遠出することもなくなんとなく過ごしてしまった。もっとも東京で酌み交わすぐらいはあったのだけれど。次に連休が取れたら、温泉にでも行くべきだな。
結局、映画館にも行かなかった。不運だと思うけれど、直前に剃刀で顔に傷をつくってしまい、もっとも僕の顔などどうでもよいのだけれど、なかなか血が止まってくれずにぽたぽたとやるものだから、つい行きそびれてしまった。
そんなこともあって、日曜日は自宅にて映画鑑賞にした。そう思ってテレビをつけてみたら、見忘れていた「鬼太郎が見た玉砕」を再放送していてしっかり見てしまい、その後のチョイスが佐々部清出口のない海』。テレビカットなのでものすごいことになっていたけれど、それでも編集のよさは分かった。最近、この監督から目が離せなくなっている。この作品もうまくできていた。スクリーンで見ればよかった。
で、夜にNHKスペシャル「学徒兵許されざる帰還」を観て、かつて鑑賞した『俺は、君のためにこそ死ににいく』ってやっぱりしょうもない作品だったなと思った。
ここにきてやけに戦争関連ばかり見ていたことに気づき、なんとなく憂鬱になってきたので、志向を変えて、小津安二郎麦秋』。登場人物が多いとコミカルな感じがぐっと出てくるものだろうか。夜中に笠智衆がふすまをすーっと開けて、奥さんの三宅邦子に話しかけるシーンがいい。それにしても『晩春』で親子のふたりが、この作品で兄妹。親子関係がキャストの実年齢でなく、メイクと演技で表現されるのだけれど、もうひとつ飲み込みづらかった。淡島千景がギャルっぽい。
ああ貴重な連休が終わってしまった。仕事でもやらないような「やるべきことリスト」みたいなものをつくらないとだめだろうか。仕事でもやらないのに。冷凍庫の中身をドアに貼り付けたのは、本日の成果のひとつだと思う。おしまい。