そろそろ体力の限界か 『釣りバカ日誌16』

去年から言い続けてますけど、一度、釣りバカシリーズを団体で観に行ってみたいという願望があります。どうせテレビで見られるのに、わざわざ劇場に観に行くという一見非合理な感じも去ることながら、お定まりのギャグで適当に笑って、鑑賞後に一切感想を述べずに済むというあたりが、いかにも団体向け。毎年の説得にもかかわらず、賛同者はまだ現れません。
さて。今年は佐世保が舞台なのですが、せっかくだからもっと佐世保のいい風景をたっぷり見せてくれればいいものを、ハマちゃんとスーさんが並んで釣りをするのは最後の数分だけ出し、そもそも釣りのシーンが少ない。ほかにも飲み屋や軍艦のなかでのシーンが多く、実は横須賀でしたと言われても、僕は納得しちゃいますねきっと。
結局のところ、ハマちゃんもスーさんも体力に難があって派手な演技ができなくなってきている。それでほかのメンバーの出演時間を増やしてストーリーを作っていく手法がとられてしまう。今回なんか、事件は佐世保で起こっているのに、ハマちゃんはハワイにいますからね。全然関係ないのね。宴会芸も見られないなんて。
やっぱり松竹の伝統を引き継ぐ看板番組なのだから、父親と娘の描写をじっくりとやってほしかったですね。それにしても、ト書きのような台詞が多くて、ワイドショーか橋田壽賀子のドラマみたいです。それをどうにか映像と日常会話だけで表現できないのか、と思いますが、それじゃ作品にならないんでしょうね、いまは。もっとも、尾崎紀世彦伊東美咲の親子では、できることも限られてますし。悲しいなあ。
そろそろ松竹は、次の看板番組の構想に入ったほうがいいですよ。あのふたり、もうそんなにもたないかもしれない。晩年の寅さんみたいになりますよ。