「女子高生の嫁入り」

「幼い新婦」からはや1年。この作品についてはid:tarchin:20041108#1099920538を参考にしつつ、今年は日本でも公開されるはずなのでチェックしていただきたいのですが、まあよく似たような映画を作ってくるものですね。よほど需要があるに違いない。今度は「女子高生の嫁入り」です。「幼い新婦」もそうですが、タイトルが直球過ぎます。「幼い―」は「マイ・リトル・ブライド」という邦題(英題をカタカナにしただけ)がついたようですが、「女子高生―」はどうなんですかね。こっちこそ、なにか別の名前をつけないと露骨過ぎて、映画が始まる前に妄想でお腹がいっぱいになりそうなんですが。
たびたび比較しちゃってアレですが、「幼い―」の主役は現役女子高生のムン・グニョンだったわけですが、今回はすごい。今作の主役は、現在21歳のイム・ウンギョンです。16歳の女子高生を演じていらっしゃいます。これ例えるなら、矢口さんがセーラー服着て旦那探しに奔走するようなもんです。意外と違和感ないか。んなわけねーのです。でも去年は池脇千鶴が22歳にして女子高生に変身していたことですし、いやもっと言えば、泉ピン子だって女子高生になったわけで、世の中なんでもありです。ええい、日本でも公開してまえ。
と、ここで感じるのは、日本と海外のオタク観の温度差。「幼い―」も「女子高生―」も、あるいは「猟奇的な彼女」にしたって、出てくる男性はちっともかっこよくないんです。それでいて、こんな妄想の世界を担ぎ出してこられては、もうオタクの夢としか言いようがないわけですね。おそらく韓国では、オタク文化が社会のなかで寛大に受け止められているのでしょう。オタク発祥の地、日本ほどオタク文化を異質と思われる国もないのかもしれないですよね。おそらくこれは、各国の社会構造如何によるわけで、全体主義的な伝統が強ければ強いほど、異質が疎まれますね。ただ、オタク人口は半端ないですから、彼らを無視して国が成り立たなくなっていますし、彼らだって社会への再埋め込みをどんどん進めている。だからといって風潮まで変わるとは思えないんだがなあ。
ともかく、「電車男」映画版は間違いなく、韓国で製作されたほうがヒットします。権利は、売れるうちに高値で売っておいたほうがいいですよ、版元さん。