「スウィングガールズ」で矢口史靖監督にメロメロ

tarchin2004-08-29

なんてタイトル付けてる場合じゃないだろという感じです。映画にゆきましたがラーメンを食べられず、最後にメールもできなかったよみたいな。いまは酒を飲みながら反省会ですよ。でも、映画は見られたんだから、次にラーメンでいいかなあ。って、いったい誰に向かって書いてるのか。ますます反省会。はぁ。
さて。久し振りに試写会に当選したので、行ってきました。どうして一般公開よりもこんなに早く、しかも日曜日に試写会なんだろうと思っていたのですが、それはなんと、矢口監督とスウィング・ガールズ・アンド・ア・ボーイが小岩井農場でライヴをしたあとに、劇場に駆けつけたからなのでありました! 予期せぬサプライズに、さすがに「すげー」と声を荒げてしまいました。
すごいよすごいよ。上野樹里貫地谷しほりが、わずか数メートル先にいますよ。メンバーと本当に目が合いますよ。というか、メンバーが観客を見まくりますよ。いまだかつてない強烈な光景でした。上野樹里は、かなりせっかちそうな人でした。インタビュー中も、あんまり考えません。質問された瞬間からとりあえず喋ります。監督は役者でもあるだけに、なかなかにユーモアのある人物でした。で、映画を最後まで見たらプレゼントがあるよとアナウンス。そういえば、明治製菓の提供だったな、今日は。
だからお菓子をもらえると思っていたわけですよ。そしたら、これはサプライズ過ぎ。劇場内でいきなりライヴです! メンバーたち、楽器を持って再入場してきます。しかも、劇中に登場しなかった楽曲を演奏しますよ("Over the Rainbow"でした)。なんと、レパートリーが10曲もあると。監督もスウィングにはまり、現在レッスン中とのこと。こいつら自家中毒だよ。でもいかしてるよ。ホント。上野樹里がインタビューで言ってたけど、まさに修学旅行だ。引率の先生まで学生気分。
そんなわけで、過去のどんな舞台挨拶よりもはるかに豪華なイベントがあったわけですが、いい加減に本編の感想を書きますね。でも書かなくてもいいかなあ。あのね、そんなに場面場面のつなげ方がうまいわけではなくて、なんとなくメリハリが無いんです。言ってみれば、105分間にもおよぶショートフィルムですね。あるいはコンセプト・ショートフィルム・アルバム。分かりづらいかしら。練習のシーンが少なくて、伏線がコミカルで充実していたせいですね。
でも、ベタベタながらも、最終的には彼女たちの本気の演奏にグッときちゃう。あれが生音だということを知ってますからね、疑うことなく感動させられます。この雰囲気は、「反則王」の最後の試合にちょっと似てます。一番盛り上がったところで、余韻のカットなしにスタッフロールに入るところ(僕の好きなパターン)は、「ワイルド・フラワーズ」を思い出します。なんでプロレス映画で表現してるのか。しかし、僕がこの手の作品につくづく弱いことを、またしても証明させられてしまいました。
本編終了後の監督のインタビューを聞きながら、この監督、この手法でしばらく食っていけるよなあと感じました。問題は、次なるアイディアか。シンクロ、スウィングときて、次は。シンクロでいいじゃないか! そう、寅さんや釣りバカ日誌に続く、日本映画のマンネリ大作を目指すのです。2年に1度、シンクロとスウィングを繰り返す。青春映画だから、そのつどキャストは総入れ替えできるし、舞台をいろいろ変えていけば、全国にロケ地がたくさんできるし。完璧だ。なんか、あんまり本編の感想をしっかり書いていない気もするけど、いいんだ。監督に数メートル先から「宣伝してくれ」と言われたから、するんだ。マンネリ万歳。なかなかいい娯楽です。
が、しかし。最後にちょっとだけ言わせてくれ。キャストはあれで満足か。誰か、足りないと思わないか。トロンボーントロンボーントロンボーン。あれ、ポンちゃんがいないよ。こうなったら、来年はポンちゃんを主役にリメイクするのです。監督よろしく。