「死に花」と「ワイルド・フラワーズ」

取り急ぎ、メモまで。

実は昨日観たため、詳細をあまり覚えていないのですが、犬童一心監督って、いろんな引き出しのありそうな人ですね。まだなにか隠し玉がありますよ、きっと。犬童作品は、「脚本のみ」を含めれば5作品を観たことになるのですが、今回が一番面白い。ただし、とにもかくにも娯楽映画なので、代表作にはならないでしょうが。しかし、「ジョゼ」の次が、これですからね。天晴れです。
とくに脚本に関しては、原作を読んでないので、圧巻でした。あの展開は読めません。クライマックスを観ながら、直前に流れた予告編の「デイ・アフター・トゥモロー」を思い出しましたよ。早くも茶化してんのかと。
キャストも見事でした。あれだけ大量の年寄りが出現するのに、適材適所ができている。みんなよかった。星野真里もかわえかった。
ちなみに音楽は周防義和でした。音楽を聴いた瞬間に分かりました。僕の好きな「東京マリーゴールド」のサントラにそっくりのフレーズが。でも、やっぱりこれもよかった。

id:chori:20040527さんが絶賛しておられて、スルーするつもりを急遽観てきました。池袋は、今日が最終日。キーワード化、お疲れ様です。
実は、「死に花」の印象を忘れちゃってるのは、この作品を観たせいです。すんごくよかった。これは隠れた名作だわ。隠して悪いけど。もう、テンポ重視のストーリー展開なもので、脚本のディテール部分で、余計なものはかなりカットされてます。とくに前半は潔くて気持ちいいぐらいに。このテンポのおかげで、ちょっと尺が長めなのに、まったく飽きませんでした。
id:choriさんは笑ったって書いてますけど、僕、泣いちゃってね。ハンカチを握った記憶は、過去にないですね。いや、それこそ前半はケタケタ笑いましたよ。主人公の両親の馴れ初めの部分は、完全に打ちのめされましたし。わざわざB級感溢れる作り方をするんですもの。あまりに堂々としていて、反則だなんて言えやしない。ところが、最後の試合のシーンになった途端にジーンときちゃって。あとはもうダメでしたね、僕が。ラストは引っ張らなかったのが素晴らしい。あれでいいのよ。あと、木下ほうかは最高。誰かキーワード化してよ。
ところで、クライマックスを観ながら韓国映画の「反則王」を思い出しました。あれが日本でも面白かったんだから、「ワイルド・フラワーズ」も外国でウケるでしょうね。そんな確信があります。