「キャシャーン」は腰が痛くなる

最近、似たような作品を立て続けに見ているような気がします。娘。ミュージカルではなぜか体育館が爆発し、「キューティーハニー」では海ほたるが爆撃され、「キャシャーン」では世界中が壊滅します。ドッカンドッカン言い過ぎです。それでもいままで心がすさまなかったのは、ガキさんがかぁいかったりサトエリがかぁいかったりしたから。「キャシャーン」は、疲れた。長いし。
映像技術のほうはね、紀里谷和明ワールド全開で、立派でした。美術でありました。その点には疎い僕ですから、なんの文句のつけようもないです。かっちょいいです。
そいから、役者陣の名演も光りました。誰ということなく、誰もがよかった。ただ強いて言えば、寺尾聰であり、唐沢寿明であり、西島秀俊であり、及川光博でありました*1。主役のこととかあんまり聞かないで。悪くなかったけどさ。あ、浜崎貴司が出てたね。スタッフロールを見て気づいたけど、グレイが出てたの?
で、本題なんですけど、これ、ストーリーはあったんでしょうかね。ないならないでもいいんですよ、映像美術作品でも十分価値があるし。id:taka-pさんが「グダグダ」って言うんですよ。うまいこと言うなあ、なんて感心してる場合じゃないけど。
みんな、最前線まで歩いていきますけど、そんなに近いんですかね。世界が屋久島ぐらいの規模しかないんじゃないかと思えてきます。新造人間が謀反を起こす理由もいまひとつ。その前に、利用されてさえいないのに。彼ら、日本語を話すし、土地勘あるし、凍死しないし、いつの間にか服を着てるし、ロボットがいるし、そもそも自分たちに新造細胞があることを認識してるし。麻生久美子はなぜ無傷。あ、言い過ぎね。
監督が、ラブアンドピースについて語りたかったのだけはよく分かった。少なからず思想性はあるらしいので(僕にはよく分からないけど)、美術性と思想性の融合ということで、芸術作品だと言っても構わない。ただし、ジャンルとしては、芝居以外の何かですね。
ま、面白かったですよ。なんて、説得力ないですね。大挙をなして、遠足気分で観るのがよさそうです。

*1:彼は「1980」や「キューティーハニー」でもすばらしかった。